マーシャルアンプのハイがきつい!?セッティングを見直すための根本的な知識

マーシャルアンプを使用しているギタリストの方で、マーシャル ハイがきつい、音がキンキンして耳に痛いと感じた経験はありませんか?

スタジオやライブハウスで音を出した途端、自宅で完璧に仕上がったはずの音色が一変してしまい、基本的な使い方やセッティング例をいくら試しても解決しないという悩みを抱えている方は多くいます。

実は、マーシャルアンプが持つハイ上がりの特性だけでなく、あなたが立っているリスニングポジションが、音作りの成否を大きく左右しているかもしれません。

この記事では、なぜマーシャルアンプのセッティングが難しいのか、そしてマーシャル ハイがきついという悩みを根本から解決するための具体的な方法について、詳しく解説していきます。

この記事でわかること

  • なぜスタジオでマーシャルの音がハイがきつくなるのか、その原因がわかります
  • 正しいリスニングポジションに基づいた音作りの具体的な方法がわかります
  • JCM2000などの特定の機種でハイを抑える基本的な使い方やセッティング例がわかります
  • バンドアンサンブルにおいて自分のギターの音が音 細くならないための知識が得られます
目次

マーシャルアンプでハイがきついと感じる原因と根本的な対策

  • ギタリストが陥りやすい音作りの誤解
  • 立ったままセッティングすると音が痛い理由
  • スピーカーの指向性とリスニングポジション
  • 聴衆が聞いている「本来の音」を把握する重要性

ギタリストが陥りやすい音作りの誤解

多くのギタリストが陥りやすいのが、「嫌でも前に出る」ようなトレブルプレゼンスを過度に上げたセッティングです。

なぜならば、トレブルプレゼンスといった高音域は指向性が強く、ステージ上でアンプの前に立っていても、演奏者の耳にはその中高音が至近距離で届くため、音が際立って聞こえてしまうからです。

しかし、これはあくまで奏者が聞いている音であり、客席で聞いている音とは大きく異なります。

多くのプロのギタリストは、リードギターであっても、曲の中では飾りの自覚を持ち、ボーカルのレンジとぶつからない音作りを意識しています。

また、パワーアンプの歪みを期待してマスターボリュームを上げすぎることも、音量が大きくなりすぎてアンサンブルを乱し、結果的にハイがうるさくなり音の収拾がつかなくなる原因の一つとなります。

単純にツマミの位置で音を判断するのではなく、場所の反響部屋の特性を考慮して、音で調整するという経験と勘を養うことが非常に重要です。

注意:アンプのEQは「見る」のではなく「聴く」

自分のセッティングは低音ツマミが何時方向だ、とツマミの位置で固定してしまうと、その場所の環境に合わせた音作りができず、緩やかに失敗に向かってしまうことがあります。

確固たる音像を脳内に持っておき、その場で聴いて調整することが極意です。

立ったままセッティングすると音が痛い理由

マーシャルアンプのスピーカーは腰くらいの高さに位置していますが、アンプ前で立ったままセッティングを行うと、実はあなたの耳の位置にはアンプから出ている音を正確に聴けていません

ギターの音は中域の楽器であり、その中高域には強い指向性があります。スピーカーから出た音は真っ直ぐ飛んでいきますが、立っているあなたの耳の位置は、その指向性の軸から外れてしまいます。

その結果、指向性のある高域は聞こえにくく、指向性のない低域にかけて徐々に聞こえてくるようになります。

すると、本来の音よりもモコモコと篭った音が聞こえてきます。

このモコモコした音を「良い音」だと判断して高域を足していくと、アンプの真正面から出ている音は、非常に鋭利でハイの痛いギラギラとした音になってしまいます。

この超痛いギターの音こそが、客席の観客が聴いている音になってしまうのです。

スピーカーの指向性とリスニングポジション

低域中高域では音の進む方向が異なり、特に中域高域の音は真っ直ぐ進むという指向性を持っています。

一方、低域は指向性がなく、どこから鳴っているのか人間には分かりにくいという特性があります。

そのため、バンドアンサンブルにおいても、ギターの低音はギタリストの方向からではなく、バンド全体からベースやドラムの低音と一緒に聴こえてくるのです。

これを踏まえると、リスナー(観客)が聴いている音は、アンプのスピーカーの真正面からの本来の音であることは明らかです。

正しい音作りをするための対策は非常にシンプルで、しゃがんでスピーカーの位置に耳を下ろすことです。

耳の高さをスピーカーの位置に合わせることで、リスナーと同じ音を共有することができ、自分が痛いと思うような音にはセッティングしなくなります。

音作りが上手い人は、この動作を必ず行っています。

聴衆が聞いている「本来の音」を把握する重要性

ライブにおける音の聞こえ方は、ステージ上客席で大きく異なります。

これは、音響エネルギー密度が距離の二乗に反比例して減衰する物理的な要因に加え、人間の聴覚特性が関わっているためです。

例えば、奏者とアンプの距離の10倍が客席までの距離である場合、客席での音圧は20デシベルも低くなります。

補足:等ラウドネス曲線について

音量が小さい状態では、人間は特に低音高音を聞き取りにくいという聴覚特性があります(等ラウドネス曲線)。

そのため、ステージ上で爆音で聞いている音と、減衰した客席の音とでは、中高音の聞こえ方が全く違って聞こえてしまうのです。

騒音レベル計のアプリなどを使って、演奏時のメインボリュームを基準として、20デシベル小さくなる位置で音を聴いてみてください。

これが客席でギターアンプから出ている音の近似的なバランスとなります。

この位置でハイがきつくなく、かつボケてもいない最適なポジションに調整し、元の音量レベルに戻して演奏することが、聴衆に最高の音を届けるための鍵となります。

マーシャルアンプのハイがきつい原因はセッティング位置

  • JCM2000の特性を理解して音作りをする
  • JCM2000でハイを抑えるセッティングのヒント
  • JCM2000のDeepスイッチを使いこなす使い方
  • JCM2000はトレブルゼロから始める音作り
  • プロのセッティング例がマーシャルではあてにならない理由
  • プリアンプでゲインを上げ過ぎるとマーシャルで音 細い問題が発生
  • 正しいリスニングポジションでマーシャル ハイがきつい問題を解決する

JCM2000の特性を理解して音作りをする

マーシャルアンプの中でも、JCM2000は特に高音がキツいという特性を持ったモデルとして知られています。

この機種の特性を理解せず、これまでのマーシャルと同じ感覚でセッティングしてしまうと、高音が耳に痛い音になりやすいです。

そのため、JCM2000 音作りの基本戦略は、他のマーシャルとは異なるアプローチが必要です。

JCM2000のチャンネルはクリーンリードがあり、空間系エフェクター中心であればクリーンチャンネルギターロックなどの歪みが主体の演奏であればリードチャンネルを選択することが推奨されます。

しかし、いずれのチャンネルにおいても、まずこの機種は高音がキツいという認識を強く持つことが、攻略の第一歩となります。

JCM2000でハイを抑えるセッティングのヒント

JCM2000 セッティングを行う際に、高音のキツさを抑える具体的なヒントは、トレブルのツマミをゼロにしてみることです。

一旦トレブルをゼロにして、その上でミドルをトレブルと見立て、ローとの2バンドEQとして音作りを試みるのが有効です。

この方法で音作りをすることで、JCM2000の持つ本来の音色を活かしつつ、耳障りな高域を効果的に削ることができます。

また、プレゼンスも基本的にはゼロで問題ない場合が多く、必要なエッジ感が欲しい時に限り、わずかに上げて微調整を行う程度に留めるのがおすすめです。

JCM2000 EQ調整の具体的手順

  1. トレブルをゼロにする。
  2. ミドルローの2バンドEQだと意識して音作りを進める。
  3. リードチャンネルゲインは、9時方向など低めに設定し、軽い歪みから調整する。
  4. 必要に応じてプレゼンスをゼロから微調整する。

JCM2000のDeepスイッチを使いこなす使い方

JCM2000 使い方の大きな特徴の一つに、「Deepスイッチ」の存在があります。

これは他の多くのマーシャルには見られない機能であり、このスイッチを入れることで、文字通り恐ろしいほどの低音が付加されます。

この低音はモコモコすることなく、エレキベース並みの低音域をギターサウンドに加えることが可能です。

ラウドな音作りをしたい場合や、エモパンクロックなどのジャンルでは、Deepスイッチを積極的に活用することで、問答無用のカッコイイ音を簡単に作り出すことができます。

ただし、ベースやキックと音域がぶつからないよう、ベースのツマミを削り気味にするなどの工夫が必要です。

このスイッチを上手く活用すれば、ハイがきついという問題への意識が薄れるほど、重厚なサウンドを構築することができます。

JCM2000はトレブルゼロから始める音作り

前述の通り、JCM2000はマーシャルの中でも特殊なモデルであり、その高音域の強さが特徴です。

他のアンプではなかなか見られない方法かもしれませんが、JCM2000ではまずトレブルをゼロにしてから音作りを始めることを強くおすすめします。

なぜトレブルをゼロから始めるのか?

マーシャルアンプは元々ハイ上がりの特性がありますが、JCM2000は特にその傾向が強いです。

他のアンプと同じ感覚でトレブルを上げてしまうと、必ず耳に痛い音になってしまうからです。

この機種ではミドルがギターにとって重要な音域であり、これを表情付けに使う意識で調整すると良い結果が得られます。

ミドルのツマミはギターがギターらしく聞こえる重要な音域であり、これを中域の表情付けとして捉えることで、トレブルの感覚とは違った音作りが可能です。

このアプローチであれば、高音域の耳障りな部分を抑えつつ、コシヌケのあるサウンドを追求できます。

プロのセッティング例があてにならない理由

ギター雑誌などで紹介されているプロギタリストのセッティング例は、参考情報としては非常に価値がありますが、マーシャルアンプに関しては特に、それがまるであてにならないという認識を持つことが重要です。

なぜならば、マーシャルは個体差や使用環境、キャビネットの種類、そしてピッキングの強弱によっても音が大きく変わる、非常に難しいアンプだからです。

プロのセッティングには、アベフトシトムモレロなどのように、トレブルやプレゼンスをゼロにするなど、極端な例が散見されます。

これは、マーシャルという付き合い方が難しいアンプだからこそ、極端なセッティングにしてでも自分の音を作っていく必要があったことを示唆しています。

他のアンプではあまり見られませんが、マーシャル セッティング 例がそのまま通用しないのは、そのアンプの個性が非常に強いからです。

自分のギターや脳内にある確固たる音像を優先し、その場その場で聴いて調整するという作業が最も重要になります。

プリアンプでゲインを上げ過ぎるとマーシャルで音 細い問題が発生

マーシャルアンプ、特にモダンな機種では、プリアンプのゲインを上げて歪みを作る方法が一般的です。

しかし、ゲインを上げてボリュームを下げるという音作りは、腰のないスカスカな音、すなわちマーシャルで音 細いと感じる問題を引き起こしやすいです。

芯のある太い音を作るためには、むしろボリュームを上げてゲインを下げるというアプローチが推奨されます。

プリアンプ側のボリュームプリボリューム)を上げることで、音量と同時にミドルが上昇し、より芯のあるサウンドが作れるとされています。

逆に、プリボリュームを下げすぎると、ノイズが激しくなり、コシがない上に音が潰れてしまい、アンサンブルの中で埋もれやすい音 細い音になってしまうため注意が必要です。

音作り(ツマミの操作)結果として出やすい音の傾向注意点/推奨
ゲインを上げてボリュームを下げる腰のない、音 細い、スカスカな音ノイズが増えやすく、アンサンブルで埋もれやすい
ボリュームを上げてゲインを下げる芯のある太い音、ノイズ問題の解決にも繋がる音量が大きくなりすぎないようマスターボリュームで調整

音 細い問題を避けるためにも、まずはプリボリュームを上げて芯のある音を作り、その後にマスターボリュームで全体の音量を調整する流れを試してみてください。

正しいリスニングポジションでハイがきつい問題を解決する

これまでの解説を通して、マーシャル ハイがきついと感じる最大の原因は、アンプのセッティング自体にあるのではなく、多くの場合、奏者のリスニングポジションにあることがお分かりいただけたかと思います。

正しいリスニングポジションとは、しゃがんでスピーカーの軸上に耳を置くことです。

この位置で聴けば、客席が聞いている音とほぼ同じ音像を得ることができ、自分が不快に感じるハイの痛い音には自然と調整しなくなります。

立ったまま音作りをして、後で「あれ?思った音と違う…?」と首をかしげるのは、モコモコした音を基準に高域を足しすぎた結果です。

マーシャル ハイがきついという悩みを根本的に解決するためには、まず耳の位置に気を配り、その場で聴いて判断する癖をつけることが、最も重要かつ根本的な対策となります。

音作りの上手いギタリストは、例外なくこの点を意識しています。

マーシャルアンプのハイがきつい問題を解決する(まとめ)

マーシャル ハイがきついという悩みを解決し、最高のサウンドを得るための要点を以下にまとめます。

  • 音作りをする際は必ずしゃがんでスピーカーの位置に耳を下ろす
  • 立ったままのセッティングはハイの痛いギラギラした音になる原因
  • 中高域は指向性があるため耳の位置が少しでもずれると正確な音が聞こえない
  • 客席のリスナーはアンプのスピーカー真正面からの音を聴いている
  • JCM2000などの高音がキツい機種ではトレブルをゼロから始めるセッティングを試す
  • JCM2000ではミドルとローの2バンドEQとして捉えて調整するのが有効
  • プレゼンスはエッジ感が欲しい時だけわずかに上げる
  • Deepスイッチは重厚な低音を付加できるがベースやキックとぶつからないよう調整する
  • ゲインを上げ過ぎてボリュームを下げるセッティングは音が細くなりやすい
  • ボリュームを上げてゲインを下げる方が芯のある太い音が作りやすい
  • プロのセッティングは個体差や環境によりあてにならないため参考程度にとどめる
  • マーシャルはツマミの位置を見るのではなくその場の環境に合わせて聴いて調整する
  • アンサンブルの中ではギターは飾りの自覚を持ちボーカルを邪魔しない音作りを心がける
  • 音量を上げすぎるとハイがうるさくなりアンサンブルが破綻する
  • 騒音レベル計を使って客席でのバランスを近似的に把握してみる
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